〈密着マーク・町田〉
FC町田ゼルビアのFW相馬勇紀が11日、今季のJリーグベストイレブンに選ばれた。選手として成熟期にある28歳。「脂が乗って、やりたいことができている」。自信に満ちあふれた表情が、充実したシーズンを過ごしたことを物語る。好調を支えた要因の一つが、試合前のピッチ上に隠されていた。(加藤健太)

Jリーグ・アウォーズに出席した町田・相馬=11日、横浜アリーナ(芹沢純生撮影)
町田の左サイドは相馬の独壇場だった。小柄な背番号7にボールが渡ると、何か起こしてくれそうなワクワク感があった。
間合いをはかり、アクセルを強く踏み込むように一気にスピードを上げる。縦に突破してクロスを上げることもできれば、中央に切り込んで強烈なシュートを打つこともできる。2つのカードをちらつかせて相手DFを惑わせ、機敏な身のこなしで置き去りにしていった。
何度も左サイドを切り裂き、9ゴール、10アシスト。両方とも2桁に乗せる目標は達成できなかったが、どちらもチームトップだ。時に2人がかりの徹底マークにも屈せず、シーズンを通してむらなく数字を残した。
ベストイレブンの選考は、選手や監督の投票が基礎になっている。多くの票を集めたことは、相手から脅威に思われていた証しだ。

町田の左サイドに君臨した相馬=11月30日、Gスタで(芹沢純生撮影)
昨シーズンの途中から町田に加入。今シーズンにかける思いは強く、開幕前から中心選手としての自覚を口にしてきた。
言葉よりも結果で引っ張るタイプだと自認し、1月の沖縄キャンプでは「背中で見せていきたい」と決意を語った。
ゴールを奪えずに負けると、「アシストだけじゃダメですね。足りないです。点を取らなくちゃ」。常に自分に高い要求を課し続けた。
一方で、ゴールの後には恐竜のまねをするパフォーマンスを披露。恐竜好きという長男のリクエストに応じて、ティラノサウルスやトリケラトプス、時には映画に登場する架空の恐竜にも、全身を使ってなりきった。「きょうは何の恐竜?」。その答え合わせでもファンを楽しませた。

恐竜を模したゴールパフォーマンスを披露する相馬=8月10日、Gスタで(芹沢純生撮影)
好調の要因には、コンディションの良さを挙げることが多かった...
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