「おまわりさん、助けて。いま拉致(らち)られてて、このままだと連れていかれてボコボコにされそう」
6月19日夜、羽田空港第3ターミナルの到着ロビー前。黒いワンボックスカーの後部座席から飛び出した男性(26)が、小声で警察官に訴えた。直前まで男性は4人組の男たちに取り囲まれ、車内に閉じ込められていた。
警視庁暴力団対策課は11月19日、強要と逮捕監禁の疑いで、男4人のうち住居・職業不詳の山阪恵斗容疑者(26)ら3人を逮捕したと発表した。認否は明らかにしていない。

(イメージ写真)
男たちはいずれも、違法スカウトグループ「ナチュラル」のメンバーや関係者だった。男たちと男性の間に、何があったのか。
男性は6月19日に起きた事件の1時間ほど前、フィリピンから帰国し、到着ロビーに姿を見せた。そこへ4人の男たちが近づいてきた。「久しぶり。何バックレてるんだよ」。男性はズボンのベルト部分をつかまれた上、スーツケースも奪われ、取り囲まれた。
男性に逃げる術はなかった。スマートフォン2台を提出するよう強要された後、「後ろに乗れよ」とロビー前に止めた車に押し込まれた。
男たちの所属するナチュラルは、ホストクラブへの借金を抱えた女性を風俗店に紹介するなど、繁華街でスカウト行為を重ね、暴力団幹部にみかじめ料を支払っているとされる。メンバーは1500人以上ともいわれる。内部ではさまざまな規約があり、特殊詐欺や薬物使用などが禁じられていた。
今回の被害男性はこの事件当時、ナチュラルの一員だった。男性がフィリピンに滞在中、別のメンバーから1本の電話...
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