自民党が大敗した27日投開票の衆院選(小選挙区)の投票率は、全国で53.85%(総務省発表)と、戦後3番目に低かった。東京都(小選挙区)でみてみると、投票率は56.06%。こちらも戦後4番目に低い結果となり、前回2021年衆院選よりも1.15ポイント下回った。(小川慎一)
都内で投票率が最も高かったのは、島しょ部の利島村で82.80%。一方、最も低かったのは、瑞穂町の48.16%だった。その差は34.64ポイントもある。3年前の21年衆院選でみると、同じく都内トップは利島村で84.09%。瑞穂町は50.25%で、この時も最も低かった。
23区だけでみると、今回投票率が最も高かったのは、文京区の64.27%。最も低かったのは、足立区の50.46%。文京区と足立区の差は13.81ポイントあった。足立区は都内62自治体の中で下から3番目に低かった。下から2番目に低かったのは、武蔵村山市で48.32%だった。
全体的に21年衆院選よりも投票率は下がった。今回、21年を上回ったのは、武蔵野市(62.64%、プラス1.19ポイント)、荒川区(56.26%、プラス0.23ポイント)、国立市(60.99%、プラス0.09ポイント)の3自治体。小笠原村(58.92%)は21年と変わらなかった。
全国の「1票の格差」を是正するために導入された小選挙区定数「10増10減」に伴い、都内の小選挙区は21年の前回より5つ増えて30選挙区になった。今回、前回との比較をするため、都選挙管理委員会が発表した自治体別の投票率をまとめた。
東京は30の小選挙区があり、自民党は11選挙区、立憲民主党は15選挙区、公明党は1選挙区で議席を確保した。無所属候補は3選挙区で勝利した。東京24区では、自民派閥の裏金事件で公認を得られなかった元経済産業相の萩生田光一さん(61)が無所属で戦い、議席を維持した。
衆院選で投票する有権者=10月27日午前、東京都港区で(川上智世撮影)
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