イベント開催を発表した江戸川乱歩の孫、平井憲太郎さん(右から3人目)ら=豊島区役所で
探偵明智小五郎や少年探偵団、怪人二十面相のシリーズで知られる東京都豊島区ゆかりの小説家、江戸川乱歩(1894~1965年)の生誕130年を記念し、「としまミステリーフェス」が11月1日から4日まで開かれる。乱歩作品の朗読劇上演や謎解きイベントなど区内各地でミステリーを楽しむことができる。(長竹祐子)
江戸川乱歩は、亡くなるまでの31年間を豊島区池袋で過ごした。邸宅や土蔵は区指定有形文化財として区内に残る。
ミステリーフェスは、この縁を生かし、区を「ミステリーの街」として盛り上げようと、まちづくり団体「としまアートカルチャーまちづくり協議会」が企画。昨年、池袋で体験イベント「池袋ミステリータウン」を開き、今回は規模を拡大する。
メイン会場の区立舞台芸術交流センター(東池袋4、愛称あうるすぽっと)では1日に推理作家の登竜門「江戸川乱歩賞」や、プロの作家から選ぶ「日本推理作家協会賞」の贈呈式を開催。映像を途中まで見て推理を楽しむ没入型推理体験上映会(2日)や乱歩作品「鬼」の朗読劇(3~4日)もある。
期間中、立教大や大正大、区内の銭湯、昭和レトロ館などでも関連イベントが予定されている。
子どもたちにもミステリーを身近に感じてもらおうと「江戸川乱歩子どもチャレンジ企画」として今月いっぱい、小中学生からオリジナル小説も募っている。
区役所で開かれた記者発表会では乱歩の孫、平井憲太郎さん(73)が「祖父は新しもの好きだった。地元から立ち上がったイベントを興味深く見守っているのではないか」とあいさつ。共催する高際みゆき区長は「豊島区はマンガ、アニメ、コスプレの街だが、そこにミステリーという大きい柱が加わった。産・官・学連携のイベントを多くの方に楽しんでもらいたい」と呼びかけた。
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