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今でも悲しみ消えず 遺族ら現場で献花 歌舞伎町ビル火災23年

2024-09-03 HaiPress

火災のあったビル跡地で手を合わせる植田さん=新宿区歌舞伎町で

東京都の新宿・歌舞伎町の雑居ビルで2001年9月に44人が死亡した火災は、1日で発生から23年となった。8月31日夜には遺族の植田安子さん(72)=豊島区=らがビル跡地で花を手向けて、犠牲者の冥福を祈った。

火災後に生まれたであろう若者らが行き交う夜の歌舞伎町。植田さんは、犠牲となった長女愛子さん=当時(26)=と次女彩子さん=同(22)=に「みんなに支えてもらいながら、頑張ってるよ」と手を合わせた。

この日、植田さんはカーディガンの下に愛子さんの遺品の白色シャツを着て訪れた。3年前に遺品の多くを処分したが、シャツは手元に残したものの一つ。袖を通すと、娘たちの生前の姿が浮かぶ。「時間がたつと悲しみは消えると聞くが、発生当時と気持ちは何も変わらない」と胸の内を明かした。

火災は01年9月1日午前1時ごろ、歌舞伎町の地上4階建てビルの3階付近から出火。3、4階部分を焼き、ビル内にいた男女44人が一酸化炭素中毒などで死亡した。警視庁は放火の可能性が高いとみて捜査を続けている。(鈴鹿雄大)


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